やはり下北沢は落ちつく。いろんなタイプのナードたちがせめぎ合う混沌とした雰囲気が愉快である。
その日は暑かった。長袖では暑すぎて、適当にそこらへんで買った古着のワンピに着替え、下北の平和ボケなムードを堪能。疲れて駅前の適当な場所に腰掛けファミマの握り飯を食らい終わる頃、なんか二十一歳くらいの二人組の女性がつつと近づいてきた。
「あの、日本テレビの者なんですが、いま、お時間少々、よろしいですか?」
(は?テレビ?)
2人は揃いの白いパーカーを羽織り、1人は何やらフリップを手に持っている。数メートル離れた所のもう1人は、プロっぽいカメラを抱えている。
ご存知テレビに興味は特段ないワタシではあるが、とりあえず聞いてみた。
「…えーと、なんの番組ですか?」
「上田と女が吠える夜(みたいな名前だった)という番組なんですが…」
上田と女?なんじゃそりゃ?まぁいいや。「あ…あの…映りたくないんで、いいです…」と、あっさり断っちまったワタシであった。
東京って、タレントとかになりたい人は、チャンスが転がってますね。週末の下北沢駅前で古着着てクセ強めなメガネかけておにぎり食ってるといいかもしれません。
I've seen it allな茶沢通り