どうも胸骨が、ちくちくと痛むのだった。肺病を患って、余命いくばくもないのかと思い患い、内科の受診をためらうことおよそ2ヶ月。先日ふと、「もしかして…、これは運動不足による肩こりから来ている、不調?」と、気づいたワタシは、インスタ川の上流から流れて来た広告を拾い、狸小路にほど近い小洒落た整体に行ってみたのだった。
「巻き肩から来る肋間神経痛だと思います。」その整体師の女性は、私の話を聞くなりズバリ指摘した。ろっかん…?なんだそれ。「ピアノ弾き語りにパソコンで音楽制作ですか…。巻き肩は、腕をずっと前に出して集中力を要する仕事してる方に多いです。ネイリストさんとか。」はぁ、なるほど。
「私、EDMとか好きなんですよね」。その凄腕整体師は、ぐいぐいともの凄い力でワタシの右肩を押したり引いたりするのだが、そのたびにワタシは「ヒィ〜」とか「ぉぉぉ」とか言って顔をしかめてしまう。その度に彼女は「フフフッ」と嬉しそうに微笑むので、Sっ気甚だしいことこの上ない。
そのEDM好き凄腕整体師に肩甲骨をはがされることおよそ1時間、岩のような肩まわりはいよいよほぐされ、ワタシは肺病の余命宣告に怯える四十路から、整体やピラティスで体質改善に前向きな四十路へと成長した。
前置きが長くなった。
今度はDr.ストレッチの45分1500円体験に行ってみた。またもインスタ川から広告が流れて来たのである。
店内はなぜか大音量でユーロビートが流れ、それがワタシにはどうにもツボり、笑いをこらえるのにしばし苦労した。
「もう僕はこの音楽を毎日聴いてるから、もう何も感じません」というスタッフの、「心頭滅却すれば火もまた涼し」的禅僧のような発言に、そんなこと、ワタシに可能だろうかとふと考える。この苛烈なユーロビートの猛攻が、環境音になり得るのか?くらげが海に漂いながら、塩水を辛く感じ得ないようなものか?(夏目漱石)

古本にはさまってる古い栞っていいですよね
ユーロビートの海で、またも肩甲骨を大いにはがされたワタシは、くらげのようにふらふら帰宅した。かつて、したたかに鎮座していた胸骨の鈍痛は、徐々になりを潜めつつある。ワタシはまた、ホットヨガに通おうかどうか悩み始めた。
東京から来た整体師のお兄さんありがとう。エアコンのあるアパートに引っ越せるといいですね。今やそれは、全札幌人の願いですけどね。
本来は1時間6,000円プラス毎月基本料金みたいのが3500円とかだそうだ。この機会に訪れてみては。↓

https://lp.doctorstretch.com/campaign/newopen/sapporo-chikagai-aurora02/

(写真は本文と関係ありません)