「自分は本が読めないのである」と、堂々とのたまう若者に最近よく会う。それがまるで割といけてることであるかのような威風堂々たる気がまえである。
わかる。スマホのせいである。本を読む能力が足りないというより、本を読むための集中できる空間が足りないような気がする。
ちょっと広めの試着室に入るたびにワタシは思う。「ここ、 読書に向いているんじゃ?」と。狭い空間は、本の世界に没入できそうである。のめり込んでヘッセの「車輪の下」なんか読んでいたら、思わず感極まって泣いてまうんではなかろうか。そんなはずかしい姿、なんびとたりとも試着室くらいでしか晒せまい。あったらいいな、試着室、家に。
などと思っていたら、試着室が売っていた。
↑これに↓こんなものらが置いてあったら、きっとはかどりそうである、スマホが、違う読書が。
https://www.ikea.com/jp/ja/p/strandmon-armchair-and-footstool-djuparp-dark-green-s29487859/
ビーズクッションもよいであろう
などと思っていたら、「読書用ヌック」なる、西洋の文明にワタシは出逢った。
https://jp.pinterest.com/pin/572238696404627836/
「 ヌックとは、「小ぢんまりした居心地のいい空間」のこと。スコットランドの「neuk(ヌーク)」が語源。部屋の隅などを利用して小さなスペースをつくり出し」
https://www.suumocounter.jp/chumon/report/jitsurei/entry/nook/
だそうである。ヌックが浸透すれば、国の民度が上がりそうである。ヌックあるとこ文明あり。建築デザイナーの方、鋭意ご検討お願い致します。